昨年末からクラウドファンディングサービスのPatreonに関して物議を醸しているものがあります。カール・ベンジャミン(別の名をSargon of Akkad)と言うYoutuberのPatreonのアカウントが突如、削除されました。運営側からの説明では、N-word(黒人差別用語)を使ったりヘイトスピーチをするなどの利用規約に違反する行為があったからだそうです。しかし、実際は、ベンジャミン氏が右翼を批判するような言論を繰り広げており、そのため政治的理由でアカウントが利用停止になったとの見方が強いそうです。
これにより多くのPatreonユーザーが不満を投げかけており、ジョーダン・B・ピーターソンもその内の一人です。ピーターソン氏は臨床心理学などを教えるトロント大学の教授で、氏も言論の自由を訴えて、様々なヤバイ発言をしてます(ピーターソン氏については今後、詳細に取り上げたいと思います)。
ピーターソン氏は、ベンジャミン氏のPatreonアカウント削除を機に、Patreonサービスを2019年1月15日に退会すると宣言しました(経緯の詳細はこちら)。退会に至った理由は、(1)言論統制を恐れることや(2)決済サービスの停止を恐れることが上げられています。前者の解決方法としては、自分のWebサイトを立ち上げることで解決ができます。後者についてもう少し説明を加えると、決済サービスとはPayPalやStripeがあり、ブロガーやオンラインショップ運営者はこのようなサービスを使うことで、ユーザーから支払いを受取っています。しかし、例えば、ブロガーが自分のWebサイトで仮想通貨に関する「教育コンテンツ」を提供するだけでも決済サービス運営側が利用規約に反するとしてサービスを停止する事例があります。これによりユーザーは収入源が無くなる等の害を被っている現状があります。
そこで決済サービスを利用せずに支払いを受取る方法として、ビットコイン決済が注目を浴びています。ピーターソン氏も自身のWebサイトにてビットコイン寄付を受け付けており、現時点で1.8BTC(約70万円)が寄付されました。ビットコインはStripeやPayPalなどのサービス管理者が存在しないので、言論統制やポリティカルコレクトネスなどによるサービス運営側の都合を気にせずに、ユーザーから資金を募ることができます。
しかし、マネーロンダリングやランサムウェアの身代金要求手段などに悪用される可能性もあることを忘れてはいけません。