はじめに
今回はライトニングネットワーク(以下、LN)対応のモバイルウォレットのご紹介です。
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ビットコインのモバイルウォレットにも色々なタイプがありますが、大事なのは秘密鍵がどこにあるかだと思います。
例えば、Blockchain.comのモバイルウォレットでは秘密鍵はサーバ側で管理されておりWebウォレット(またはオンラインウォレット)と呼ばれるタイプのものです。
Bitcoin WalletやBreadwalletは秘密鍵はモバイルウォレットの中に保管されています。また自身の取引等に関する最小限のデータも保管さており、SPV(Simplified Payment Verification)ウォレットと呼ばれるタイプのものです。
Jaxx walletやCopayは秘密鍵はモバイルウォレットの中に保管されていますが、それ以外の検証に使う取引データは保持しておらずサーバ側に委ねており、サーバークライアント型ウォレットと呼ばれるタイプのものです※1。その為、Webウォレットに比べると秘密鍵は自ウォレットに保管しており安全ですが、取引データなどはサーバ側に依存しているのでSPVウォレットよりかは多少リスクが高いと言えます。
ビットコイン用モバイルウォレット
- Webウォレット:秘密鍵はサーバ側で保管
(例)Blockchain.com, Coinbase - SPVウォレット:秘密鍵はスマホ側で保管
(例)Bitcoin wallet, Breadwallet - サーバークライアント型ウォレット:秘密鍵はスマホ側で保管
(例)Jaxx wallet, Copay
LNモバイルウォレット
では、LNモバイルウォレットについて見ていきましょう。現時点ではLNモバイルウォレットは、Webウォレット、軽量クライアントウォレット、リモート接続ウォレットの3つに大別できると思います。
WebウォレットはLNに関する機能やデータはサーバ側にあるので、チャネル開設が不要であったり(すでにサーバ側のLNノードがチャネルを開設してくれています)、ルーティング情報もサーバ側にあるので軽量クライアントウォレットより送受信が安定的であったりします。ただし秘密鍵はサーバ側にあります。2019年はこのようなWebウォレットタイプのLNモバイルウォレットが続出するのではと予想しています。
軽量クライアントウォレットはEclairやBitcoin Lightning Walletなどがあり、モバイルウォレットの中に秘密鍵やLNに関する機能、データが組み込まれています。その為、チャネル開設やバックアップなどはユーザー自身が行う必要があります。
リモート接続ウォレットにはSparkやShangoなどがあり、LNノードを自分で立て、そこへモバイルウォレットからリモート接続するタイプのものです。このタイプはLNノードを自分で運用する必要があるため一般ユーザー向きのウォレットではないでしょう。
Webウォレット
アプリ名 | 概要 | 対応OS | ネットワーク |
Bluewallet![]() |
通常のビットコイン送受信もLN送受信も可能なWebウォレット。ビットコインの秘密鍵はモバイルウォレットに保存されるため、Webウォレットとサーバークライアントウォレットのハイブリット型と言えるでしょう。チャネル開設は不要 | AndroidiOS | テストネット |
CoinOS![]() |
通常のビットコイン送受信もLN送受信も可能なWebウォレット。ビットコインの秘密鍵もサーバ側へ保存されるため、完全なWebウォレット。チャネル開設は不要 | Android | メインネット |
軽量クライアントウォレット
アプリ名 | 概要 | 対応OS | ネットワーク |
Eclair Wallet![]() |
UIが洗練されたLNウォレット。受取はできないが、バックアップ機能やルーティング機能が備わっている。LNでは老舗企業として評価も高い。 | Android | メインネットテストネット |
BL Wallet![]() |
送金、受取の両方に対応したLNウォレット。バックアップ機能はあるが、ルーティング情報はOlympusサーバーに依存している。Watchtower機能があるため、常にオンラインでいる必要はなく不正行為をする相手がいる場合は、Watchtowerで回避可能。 | Android | メインネットテストネット |
Denryu Wallet![]() |
BL Walletから派生したLNウォレット。Sarutobiというゲームをプレイしていく過程でチャネル開設やチップ受取ができるウォレット。 | Android | メインネット |
Rawtx![]() |
ニュートリノを使った軽量クライアント。アーリーアダプター向けウォレット。 | AndroidiOS | テストネット |
リモート接続ウォレット
アプリ名 | 概要 | 対応OS | ネットワーク |
Spark![]() |
自分でSparkサーバ(c-lightningとnodejs)をセットアップしてリモート接続する必要がある。 | Android | メインネット |
Shango![]() |
ShangoがホストしてくれるLNDへリモート接続することができるので、自身でLNノードを持つ必要がない。 | AndroidiOS | テストネット |
YYBazaar おすすめウォレット
一般ユーザー向けとして、チャネル開設が不要ですぐにLN体験ができると言う観点で以下の2つのWebウォレットをオススメします。
Androidユーザー向け:CoinOS
ログイン用アカウントを作成する必要がありますが、チャネル開設やLN用デポジットなどが不要で、直ぐにLN用インボイスの発行をして受取をすることが可能です。オンチェーン用ビットコインアドレスのみにデポジットしてもLNペイが可能です。例えば、LN用ビットコインが200 satしかなくオンチェーン用ビットコインが800satあれば、それらを合算した1000 satをLN用ペイメントとして送金することが可能です。また、Webブラウザからも同じアカウントでログインすれば使用できる仕組みになっています。
iOSユーザー向け:Bluewallet
まだ受取ができないですが、UIがシンプルで、入金フローも分かりやすいと思います。LNを使うためには、まず(1)ビットコインアドレスへ入金し、そのアドレスから(2)LNアドレスへ入金する流れになります。2回のオンチェーントランザクションが必要になりますが、LN用ビットコインが枯渇したら、(1)のビットコインアドレスから(2)のLNアドレスへチャージすれば直ぐにLNペイができるのでおすすめです!
以上、LNモバイルウォレットの比較でした。LNモバイルウォレットはまだまだ発展途上です。Webウォレットではログイン上のセキュリティであったり、軽量クライアントウォレットではオフライン問題やルーティング問題など改善箇所が多々存在しますので、高額なお金をLNモバイルウォレットで運用しない方が良いと思います。私は多くても5000円程度をLNモバイルウォレットにチャージして使っています。
※1 ElectrumウォレットはSPVウォレットですが、セキュリティ向上のためElectrumサーバを使ったサーバークライアント型ウォレットと表現される場合もあります。
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