ウォッチタワーはセキュリティ監視役
ウォッチタワーとは、スマフォなどが数日間オフラインになっている間、ペイメントチャネルの相手が悪意ある行為、例えば、古くなった取引データ(HTLC)をブロックチェーンにブロードキャストした場合に対処するセキュリティ対策のことです。ウォッチタワーは別名ブロックチェーンモニタリングとも呼ばれたりします。
ライトニングネットワークでは、双方でビットコインの残高を取引ごとに更新していきます。但し、ブロックチェーンへは発信せず、お互いのウォレットにその更新データを保存するだけです。古くなった取引データは無効となりますが、技術的にはこの無効な取引データをブロックチェーンへ発信することが可能です。
しかし、この無効な取引データがブロックに取り込まれ、悪者がコインを盗むためには一定時間の経過後になります。この期間内であれば、自身は有効な取引データをブロックチェーンに発信することで防ぐことができ、相手方にペナルティーを科すこと(ビットコインの没収)ができます。しかし、スマフォなどのデバイスは電源が切れていたり、オフラインになることがよくあります。知らない間に一定期間が過ぎてしまい、悪意ある取引データがブロックチェーンに取り込まれコインを盗まれてしまう可能性があるのです。
そこで、ウォッチタワーが、この悪意あるデータがブロックチェーンに発信されていないか逐次監視し、発信されていればそれを対処してくれます。
ウォッチタワーの特徴
- 常時稼動している必要があり、サーバ的な存在。
- スマフォなどのデバイスからHTLCsを受信・保管する。
- ブロックチェーンでブロックが発掘される度にそのブロックに悪意あるデータがあるかチェックする。発見した場合は、保管してたデータを使いブロックチェーンへ発信しコインを取り戻す。
ウォッチタワーの実装状況
各ライトニングノート開発団体によるウォッチタワーの実装は以下の通りです(2018-07-20時点)。ウォッチタワーの詳細仕様は追って解説したいと思います。
thead{
background: #2E86C1 !important;
color: #FFFFFF;
}
td, th {
border: 1px solid #dddddd;
text-align: left;
padding: 8px;
}
アプリ名 | 状況 |
c-lightning | 未実装/議論済 |
lnd | 実装中 |
lit | 実装済み |
eclare | 未実装 |
ウォッチタワーの仕様は様々な場所で討論されており、現状は実装・実験中です。BOLTにもまだ提案されていません。
スマフォ用ライトニングウォレットは危険!?
現時点でウォッチタワーは実験段階であり、litのみ実装済みですが、ウォッチタワーを使用するには、ユーザーのウォレット側も対応する必要があります。Eclare Walletは現状受取ができないため、相手方が不正をすることはできません(というか不正する意味がありません)。受取ができるLN対応ウォレットは、数日間アプリを起動しない場合、悪意あるノードにコインを盗まれてしまう可能性があるので、大金をライトニングネットワーク対応ウォレットに保管しないほうが良いと思います。
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